平成22年度2次隊で娘をガーナに送り出して一年。頑張っている姿を一目見たくて迷わず父母で参加した「視察の旅」。空港で出迎えてくれた隊員は、どの顔も充実感でキラキラ輝いていました。ガーナの第一印象は、車の多さと土埃のすごさ、運転の荒さと異常なクラクションの音、緊張で滞在中の体調に不安を感じてしまう程の旅の始まりでした。
旅の前半は、娘達が計画し手弁当でもてなしてくれた、HOやHOHOEの豊かな自然にふれる旅。にぎやかに四家族で出かけました。生まれた場所と境遇が違うことで、生き方のスタイルがこんなに違うものか?とショックを受けつつも、アコソンボダムの爽やかな風に吹かれながら、船上から見える現地の人々の生活や美しい風景に心が和みました。
後半は任地NSAWANで、女性の自立支援を目的としたNGOの職業訓練校での生活。バテック科・ソーイング科・ケータリング科があり全寮制で33名の生徒が在籍。とてもパワフルで素敵な女性の代表に歓待され、生徒や町の人々のハグによる出迎えに、娘が本当に大切にされていることを実感しました。
学校では、毎日、ストレッチ体操と大縄跳びを行うことを提案し、受け入れてもらえたとのこと。これは、よくケンカをする生徒達に、協調性や一体感を感じてもらいたくて始めてみたけれど、みんなで協力して得た喜びが、色々な形になって波及していくといいなあと思っているそうです。ささやかながら“自分がここに居る意義”をしっかり見いだせているなと嬉しく思い、「ガンバレ!」と心からのエールを送りました。滞在中は生徒に教わって、ろうけつ染めのテーブルクロス作りを体験。食事はケータリング科の先生の試作品をフルコースでおいしくいただき、また、お気に入りの布でソーイング科の先生がブラウスを仕立ててくださいました。娘の部屋では、美味しいツナじゃがを作ってもらったり、バケツ一杯のぬるま湯でしっかりお風呂気分を味わう経験をするなど、なんとも幸せなひとときを過ごしました。ホームスティをさせていただいたお宅には二度もお邪魔して、美味しいガーナ料理をごちそうになり、子ども達とシャボン玉や竹とんぼをして遊びました。
娘の頑張る姿に会いたくて参加したこの旅は、ガーナをとても身近に感じたこと。トロトロタクシー体験で第一印象もクリアできたこと。ガーナタイムでのんびりと会話を楽しみながら食事をする術を学んだ事。小さなことにこだわり過ぎてきたことを反省したこと。生きていくうえで一番大切なことってなんだろう?・・・・・色々な課題と答えをもらった「自己の意識改革の旅」でした。素晴らしい旅をプレゼントしてくれた娘に感謝!
深夜の出発を羽田でお見送りいただいた「育てる会」の菊池様、遅くまでありがとうございました。案内役で帰国隊員の菊池女史、出入国の際もとても心強いでした。いつも優しく気配りをしていただいたことに感謝です。ガーナ状況や健康管理についての心得、大使館の表敬訪問や懇親会等温かくお世話くださった現地JICA事務所の皆様に心から感謝いたします。ありがとうございました。 |