一般社団法人協力隊を育てる会
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「誇らしい青年たち」<アフリカ地域>

ザンビア 有山 博さん
−有山 滋郎 隊員(H22-2次隊/農業土木)のお父様
 11月29日から11日間、「視察の旅」に参加しました。旅の仲間は、隊員家族3組6人。育てる会職員が引率してくださったので行き帰りの行程は何の心配もありませんでした。
香港、ヨハネスブルグと乗り換えて着いたルサカ飛行場に、隊員の堀部さん、筧さん、調整員の穴田さんが迎えてくれました。私たちの息子は勤務先の学校の卒業式に出ていて、あとで合流するとのことでした。バスでJICA事務所へ向かい、事務所の皆さんと挨拶を交わし、続いて日本大使公邸に招かれ、江川大使よりザンビア共和国の国情、日本との友好関係についてお話を聞き、懇談しました。その後は、3組の親子それぞれのスケジュールにそって行動するので、旅の仲間はいったん解散。
 息子の勤務先(National Resources Development College)では1か月ほど前から、学生寮を巡って学校と学生が対立し、投石騒ぎなどもあって、学校側が休校措置を取ったため、息子は授業がない状態でした。授業の様子をみたり、学生たちと話してみたりしたかったのですが、学生のいない校内はひっそりしていて、夏休み中の大学といった雰囲気でした。
それでも、学内の農場を見学したり、同僚の先生とお話したりすることができました。
他の日は、息子に調整してもらい、他の隊員さんの活動先を見学したり、ホストマザー(隊員が現地へ着いてから体験するホームステイ先)宅を訪問したり、ザンビアの最大産業の銅鉱山を見学したりし、その合間にリビングストンに足を延ばし、ヴィクトリアの滝とサファリを楽しんでと、欲張った日程を立てました。
2日目に訪れたのが、ルサカ市内の貧困地区内にある障害児通所施設。公の援助なしにキリスト教系NGOが開設しており、そこで22年度1次隊の加藤真理代さんが指導員として働いていました。幼児クラスの朝の会を参観。子供たちは日本からのお客さんを気にしながらも、歌い、手遊びをし、カードを読んでいきました。子供たちの振る舞いは日本の障害児と全く同じで、ほほえましく見ていました。後から加藤さんに聞いたら、今日はみんな特別にお利口だったとか。
所長さんにお会いし、短い時間でしたが、私たち夫婦が日本でやっている障害児のデイサービスや作業所活動を伝えることもできました。所長は、子供たちへの愛情と指導技術を併せ持っている加藤さんを大変ほめていました。
7日目に隊員の小野玲さん(22年2次隊、村落開発普及員)に案内してもらったのはルサカ市西方の二つの村。主要道路から10キロほど入ったところで、農家が散在しています。敷地はきれいに掃き清められ、土壁と藁屋根の母屋と鳥小屋、便所、炊事場、穀物(トウモロコシ)倉庫などが配置され、その隣にレンガ色の土の畑が広がっています。電気や水道はありません。小野さんは郡の農村普及員3人と手を組んで、穀物倉庫の改良や新規作物の展示栽培等を通じた、総合的な生活改善活動に取り組んでいました。農村普及員や村の人達の口から何度も「オノサン」という言葉が出てきて、彼が信頼されている様子がよく伝わってきました。別の村ではJICAの技術協力プロジェクトによる支援で計画された養魚池造りに工事段階から参加し、今でもカエルが大発生した、水が漏れるなどと何かと村人から呼び出されているそうです。宮澤賢治の「雨ニモマケズ」さながらの小野さんの活動に感銘しました。
 9日目にコンコラ銅山見学をご一緒した二人の女性隊員は、それぞれNGOによる貧困地区での学校経営や青少年活動に、厳しい条件の中で取り組んでいました。
 駆け足でザンビア国内をみてまわりましたが、息子が住んでいる大学構内の研修生宿舎に泊まる日が多かったので、息子と一緒に買い物したり料理したりといった時間もたっぷりあり、親子の会話もはずみました。
 日本の青年たちが誇らしく思えた、すばらしい「視察の旅」でした。この機会を与えていただいたことに深く感謝いたします。

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