「感動!タンザニアの旅をありがとう」
タンザニア 山岡 浩二さん、八重子さん
−山岡 洋輔 隊員(H22-1次隊/日本語教師)のご両親
息子の赴任地でありながら、あまりに日本の日常から遠いためか、それほど関心を持っていなかったタンザニアでしたが、自分たちが行くことになった途端に、気候はどうなのか、何を着ていけばいいのか、治安は大丈夫か、などなど、慌てて息子に聞いたり調べたり。しかし、それも中途半端なまま、息子へのカップラーメンをぎっしり詰めたトランクを持って、夫婦で関西空港に向かいました。
そんな訳で、予備知識も大きな期待もないままのタンザニア訪問でしたが、かえってそれが良かったのか、帰って来たときの感想は「人生最高の旅をありがとう!」でした。タンザニアの旅は、少しだけ人生観が変わるほどの感動を私たちに与えてくれました。
ダルエスサラーム到着の翌日、息子が準備してくれたサファリツアーのためにキリマンジャロ空港へ飛び、ンゴロンゴロ保護区を中心に2泊3日で大自然を堪能しました。まさにケタ違いの大自然、とても言葉では言い表せません。ただ、タンザニア人の運転手さんが、5.0はあると思われる視力で次々動物を見つけ、「あれがイボイノシシです。」とすべての動物の名前を流暢な日本語で説明してくれたことには、別の意味で感動しました。
サファリからダルへ帰り、今度はダルから7時間かけてバスでドドマへ向かいました。ドドマでは、息子の同僚隊員さんと交流したり、大学で息子の教員ぶりを見学したり、市内を散策したり、ドドマ唯一の山「ライオンロック」の頂上から地平線に沈む夕陽に感激したり、と、ここでも感動の毎日でした。
タンザニアの人たちは、とても優しくて、フレンドリーだというのが夫婦共通の印象です。アフリカの国では珍しく内戦が起きていないそうですが、それもその優しさからではないでしょうか。また、タンザニアはとても親日的な国だと岡田大使が言っておられましたが、ひょっとすると、タンザニアと日本の国民性には共通点が多く相性がいいのかもしれない、などと勝手に思っています。
息子は「タンザニアは観光資源にも鉱物資源にも恵まれているから、本当はもっと豊かになれるはずだ。」と言います。同感です。タンザニアの人は、心は日本人よりもよっぽど豊かだと思いますが、できれば経済的にも豊かになってほしいと思います。そのために息子たち協力隊員の活動があると思いますし、私たちもその活動を支援することで、陰ながらお役に立ちたいと思います。
最後に、私たち夫婦に素敵なタンザニアの旅をプレゼントしてくれた息子に感謝すると同時に、スワヒリ語を流暢に操って案内してくれた息子の姿に、成長と逞しさを感じたことを白状します。ちょっぴり「親ばか」ですが。