一般社団法人協力隊を育てる会
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夢をおいかけて

ウガンダ 渡邉 信子さん
−渡邉 慎平 隊員(H26-3次隊/コミュニティ開発)のお母様

 次男の慎平が、大学時代から追い続けた夢が協力隊でした。
 年明け早々出発した3次隊。その元気な姿を見送ったのも束の間。
 「視察の旅」は来年には是非と思っていたものの、5月の「視察の旅説明会」でゲストの川副秀子さんから「行ってよかったら来年も行けますよ。私は2回行きましたから今年から是非行かれて!」と背中を教えていただき決行。さらに引率の元隊員が川副さんの息子さんである尚人さんになるとは!ご縁を感じた次第です。
 首都カンパラまでの道のりは遠いものでした。元来丈夫な私でしたが、アブダビからの乗り換え辺りから歯痛になり、少々不安なスタートとなったのです。

 息子はコミュニティ開発・水の防衛隊として派遣されています。ウガンダ派遣の中では、トップクラスのハードな任地先ということで男子のみ・・・カンパラから3時間くらいかかるゴンバ県。タウンからもまだまだ先。移動はとにかく定員オーバーのタクシーです。それでも彼の6畳ほどの住まいは工夫してあり、自分のお城にしていて慎平らしいなと感じました。
ライフラインの中でも重要な水が自宅にない生活。1日1回は1キロ弱離れた井戸へタンクを持って水汲みです。行きは空っぽの黄色いタンク2個も、帰りは水が入りズッシリです。井戸には子どもたちが何人も集まっていて遊び場のようでした。交代しながらタンクに水を入れていきます。井戸のハンドルは意外に重く固いのですが、子どもたちは楽しそうにハンドルを押していました。この地域では水汲みは子どもたちの役目なのでしょう。みんな離れた自宅からやってきて、また重いタンクを持って帰って行くのです。生活するための大切な日課になっているのです。

 重要な水をひく井戸はこれ以外にも何ヶ所か見ました。井戸の裏に『JICA』が協力した証の英文を見つけました。その下に修繕した後のコンクリートの埋め込み。コンクリートが固まる前に書いたと思われる息子の名前を見た時、はるばる来てよかったと感じたものでした。

 任地では、周辺の家族の人たち・子供たちとかなり打ち解けて生活していて、安心しました。ウガンダ人の友人もでき、彼の3番目!?夫人の手料理をいただいたり、彼のご両親宅にもお邪魔し、手づくりマットをお土産にいただいたり、感動しました。
任地を後にしてからは、同期の隊員たちと国立クイーンエリザベス公園にてサファリ体験をしました。隊員たち同士とても結束力が強く、それぞれの任地からみんな集結しサファリに同行してくれました。若い彼らとの語りに私も青春時代にタイムトリップした気分でした。フレンドリーで素晴らしい隊員たちの任務の安全と活躍を引き続き祈るばかりです。

 帰国して2ヶ月が経ちました。水道の蛇口をひねるたびに、水汲みで出会った子どもたちや息子の姿が思い出されます。黄色いタンクを持って傍らにすっかり懐いたワンちゃんポリスが寄り添って・・・きっと今日も黄色のタンクを持って井戸への往復は続いているのでしょう。
井戸裏にある英文を見つけました。「ウガンダと日本 親交と協力として〜」まさしくこの文字通り、今も世界各地で隊員一人ひとりが頑張っているのでしょうね。息子の役割は本当に小さな小さなお手伝いに過ぎません。それでもこの国の人々の暮らしが少しでも豊かになりますように・・・未来ある子どもたちがいつも笑顔でいられますように・・・と願わずにはいられません。

 JICA・育てる会の安全サポートの下、行きも帰りも元隊員の川副さんに支えられ、これ以上の安全安心の旅は考えられない「ウガンダ視察の旅」でした。人生の【思い出ベストテン】があるとしたら間違いなく上位入りです。素晴らしい企画に大変感謝しております。
慎平の夢はまだまだ始まったばかりです。本当にやりたいことは見つかったでしょうか?
母はこれからもあなたの夢をおいかけ応援し続けます。


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