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おもてなしの心とコミュニケーションを大事にする国 セネガル

セネガル 田賀 辰也さん
−田賀 朋子 隊員(H26-2次隊/コミュニティ開発)のお父様

平成27年11月、娘が赴任しているセネガルを訪問する「視察の旅」に参加しました。25年前に、東アフリカのケニア・タンザニアに行って以来のアフリカ大陸です。今度はアフリカ大陸最西端のセネガル共和国。10年間の有効期間(平成28年6月からは生涯にわたり有効に変更される予定)が切れた黄熱病のイエローカード(予防接種証明書)を取り直したり、娘に持っていく日焼け止めや日本食、任地の子どもたちにあげるキャンディーを買ったりと、訪問を心待ちにして準備を進めました。

電気や水道はあると聞いてはいたものの、首都ダカールから450km離れた内陸の村でどんな暮らしや活動をしているのかと心配していましたが、1年3か月ぶりに会った娘は元気で、たくましく生活していました。何より、村の人に支えられ、大切にされている様子を見てほっとしました。任地に到着したのが夜だったので、翌朝、まず村の大通りを一緒に歩いて見て回ったのですが、あちらこちらで「デラ!」と声を掛けられ、ひとしきり立ち話をして、また歩く。子供達に取り囲まれては会話をして、また歩く。この繰り返しで、大通りの端から端まで100mほどの距離を移動するだけで1時間もかかってしまいました。娘は、急いでいる時には、人とあまり出会わない裏道を通るとか。
「デラ」というのは、娘がセネガル人にもらった名前です。私も行く先々で名前を4つもらいました。自分の家族など大切な人の名前を付けてくれるのです。

滞在中に感じたのは、セネガル人はおもてなしの心と会話を大事していることです。会話にはユーモアがあり、娘がウォロフ語やプラール語で話しているのを聞いていると、何をしゃべっているのか分かりませんが、必ずといっていいほど笑いがあります。二人の男と話していた時に娘に通訳してもらうと、一人が私に向かって「娘を嫁にくれ」と言い、もう一人も「俺にくれ」と言い、「どちらがもらうか二人で喧嘩して決めようぜ」と言って笑っていたとか。
また、あちこちで食事や飲み物をいただきました。初対面の人からもです。チェブジェンという、油で炒めた魚とその汁で炊いたお米の料理や、アタヤという砂糖をたっぷり入れて泡立てた中国茶、カフェトゥーバと言う薬草や香辛料を煮出した飲み物など、ごく自然に「食べていくかい?」「これを飲んでよ」といった感じでご馳走になりました。対価を求めない、セネガル人のおもてなしの心に触れた旅でした。
活動の視察という点では、廃棄された飲料水の袋を利用したバッグの製作でゴミの減量や資源化と同時に、ゴミを無造作に捨てる習慣の改善を目指した活動など聞くことができました。コミュニティ開発という任務で試行錯誤を繰り返し、苦労したようですが、多くの人の協力や援助でここまでやってこられたことも知ることができました。JICAの皆様や協力隊を育てる会の皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


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