「視察の旅に参加して」
ドミニカ共和国 長谷川 隆司さん
−長谷川 真 隊員(H22-3次隊/小学校教諭)のお父様
地元中日ドラゴンズにはドミニカ共和国出身の外国人選手が多いのは知っていたが、まさか自分の息子が赴任するとは……。
息子は、赴任前の駒ヶ根の訓練所でスペイン語の習得に苦労したらしい。向こうでちゃんと話しているのか。教諭経験もわずか半年であり、任務をこなせるのか。高校まで野球をやっており身体は頑丈だと思うのだが、病気が心配だ。はけ口のない生活を無事続けられるのか。
元気な姿で空港まで迎えにくれた。まず女房は息子とハグ。私は握手。ドルからペソへの両替に始まり、その後の食事、ホテル、タクシー、観光、買物、滞在1週間すべての行動に息子が堪能なスペイン語で対応してくれた。大学生の時から始めたラグビーをこちらでもやっているらしい。
滞在中息子はいろんな人を紹介してくれた。同じJVの方たち、まだ若いSVの夫婦と息子が時折算数を教えているその子ども。「私はシンのお母さんよ」と首都サントドミンゴ滞在中のホームステイ先や赴任先サンチアゴのホームステイ先で言われた。息子が日本語を教えている大学生やガイドさん、赴任先である学校近くの食堂の人たち。学校では多くの先生と過ごし、学校での様子をいろいろと聞くことができた。子どもたちはとても明るく、息子が教えた「オハヨー」という日本語で挨拶してきてくれた。私が今までの人生で握手した回数よりも遥かに多く子どもたちと握手した。
ドミニカを去る最後の夜、息子に言った。「真は、もちろん自分自身の努力もあるが、人に恵まれている。安心した」
事前にブログを読んでいたが、息子の活動を間近に見て国際援助や国際交流の大切さを大いに感じた。滞在中に息子から教えてもらったこと、感じたことを、自分の職場でも紹介しようと思う。それは自分の役割ではないか。
ウインターリーグで活躍中のニューヨークメッツにいた五十嵐亮太選手の野球試合を観戦した。地球の反対側でいろんな日本人が頑張っている、息子もJICAの方たちも。同行していただいた元JVのゆかりさん始め、いろんな人のお世話になり、本当にありがとうございました。