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「ルワンダとの出会い」 |
ルワンダ 杉浦 美香さん
−伊藤 通英 隊員(H21-4次隊/電気・電子機器)の妹さん |
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兄の任国がルワンダと聞いたあの日、まさか私自身がルワンダへ降り立つ日が訪れるとは思ってもみませんでした。
10月中旬、朝・晩と少し肌寒くなった日本を飛び立ち、丸一日を越える道のり…。到着した首都キガリは、少し生ぬるい風と独特な香りがし、ここがルワンダなのだと体感した瞬間でした。
空港へ迎えに来てくれた兄の穏やかな表情を目にした時、ホッと安心すると共に、ルワンダへの興味がさらに湧いた事を憶えています。
到着した翌日からは、もう一組のご家族と一緒に4人での旅が始まりました。千の丘の国と呼ばれるルワンダは、どこへ行くのにも山を越え、緑溢れる風景が続き、キガリ市内では、どこかヨーロッパの雰囲気を感じさせる景色をも持ち合わせ、とても綺麗な印象を受けました。少し田舎へ行くと、急激な長い坂道やガタガタの赤茶土の道があり、子供達が黄色のタンクを持ち水汲み場へ行く姿、女の人は頭の上に荷物を乗せ歩く姿、男の人は自転車いっぱいに荷物を乗せ引いて歩く姿がありました。人々が集まるバスステーションや市場などには活気が漲り、アフリカを感じさせる幾つ物光景や人々の顔からは生きて行く為の強さを感じました。特に、子供達の無邪気で真っ直ぐなキラキラとした目や笑顔は、この旅で私が一番求め、一番出会いたかった眼差しであり、子供達との貴重な触れ合いからは、癒しと心のリセットを与えて貰った気がします。
ルワンダ滞在中には、現地の生活を感じられる「ギュウギュウ詰めのバス」「手で食すルワンダ料理」などを体験し、雄大な景色からの日の出やサファリの動物達との出会いに感動と興奮を覚え、綱一本で仕切られたコンゴとの国境に驚きとショックを受け、ルワンダダンス・心打たれる学生達の祈りの歌・静寂の湖畔に響く漁師達の神秘的な歌に偶然遭遇し、この国の歌に対する重みや大切さを感じたりと、全ての出会いが五感をフルに刺激され、ルワンダをより感じ得た気がします。
一番気になっていた兄の任地への訪問。ちょうどテスト中ということで授業風景を見学することは出来ませんでしたが、生徒達から先生と呼ばれ、先生仲間や生徒達、近所の友達と楽しそうに会話する姿、そして、何よりも任地で必要とされている事を知り、多くを語らない兄の姿にちょっぴり嬉しく、苦労し頑張ってきたのだと、とても誇らしく思いました。そんな兄は、思いやりも頼りがいも増していた気がします。他の隊員の方々の任地も見学させていただき、どの隊員の方々からもルワンダへの強い想いが伝わり、ただただ感心をしました。これからも、ルワンダへ力を注がれていかれる事を応援しております。
兄達の沢山の想いが詰まった旅は、これ以上無い時間を過ごせ、とても感慨深いものとなりました。
これも一緒に旅を共にして下さった隊員さんとお母様の存在があったおかげでもあり、本当に感謝をしております。JICAの皆様、隊員の皆様、ご家族の皆様、大変お世話になりました。
本当に有難うございました。 |
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