協力隊員として任地に赴き1年半。空港で出迎えてくれた娘はちょっぴり日焼けし、落ち着いた雰囲気で言葉も不自由なく、現地に溶け込んでたくましく生活している様子が伝わってきました。
見渡す限りの地平線、至る所ゴミだらけのセネガル。バス停らしきところで『あれ?ここはゴミが無い・・・?!』と思って見ると、そこは娘が5Sの改善要請で働く病院。エリア内はゴミが一つも無く、1年半頑張ってきた姿を実感しました。上司のお宅を訪問し、娘と会話する女性上司はゆっくり話を聞き、包み込むような温かさをもたれた方でした。5Sの必要性の一番の理解者であり、娘を我が子のように思っているという言葉に、娘がここの職員たちに受け入れてもらえたことと努力した姿を想いました。
任地チャージャイの滞在は、到着後直ぐに断水に見舞われ、2日目は朝からほぼ終日断水。1日目に蛇口からチョロチョロ出る水をボトルや桶に溜め、その水を大切に使いました。
主人と娘の3人分の洗濯物を3人で汗を流しながら洗い桶で手洗いした共同作業は、日本では決してできない楽しい思い出になりました。炊事用具も整わない中で、不便さをものともせず工夫しながら私達に食事を作ってくれた娘。日本で何不自由なく日常生活を送る親の方が生きる知恵を教わり、娘がこれから先どこで暮らしても生きていかれるたくましさを身に付けた事を頼もしく思いました。
気候的にも厳しく物資にも恵まれない任地ですが、皆笑顔で、人と人が繋がり、挨拶を大切にし、2年間という短い期間の隊員たちを受け入れ、訪れた私達をもてなしてくれた温かい心に感謝するとともに、たくましく楽しく生きることを教えてもらいました。また任地で生活する隊員たちの、“言葉では伝わらない本当の姿”を見せてもらえた有意義な11日間の旅でした。
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